第48回 丸い心


まるまると まるめまるめよ わが心

まん丸丸く 丸くまん丸

 

木喰行道

 

心に角があると ふとしたことで 

傷つけたり 欠けたりします。

丸の心は 誰も傷つけない 安心の心です。

 

しかも壊れにくい。

 

私たちも丸い心を持たなければなりません。

 

この詩を読んだのは木喰行道(もくじきぎょうどう)という僧侶です。

 

木喰行道は木食行(もくじきぎょう)という修行をしていました。

木食行とは現在でいうヴィーガンをさらにパワーアップさせたような修行になります。

 

ヴィーガンは肉食を一切しないという主義ですが、

 

木食行は、

お肉だけでなく、米や麦など人間が育てたものも食べない、

山菜や生の木の実など、自然のものだけを食べて生活する、そんな修行です。

 

この木食行を行っていた行道さんということで、木喰行道と名乗っていました。

ある時、木喰は人々が争っているのを見て、心を痛めます。

 

そして、人々が救われるにはどうしたらよいだろう?と問い続け、木喰は笑顔の仏像を彫ることにしました。

 

「まるくなれ、丸くなれ」と心を込めて笑顔の仏像を彫りました。

 

みな人の こころをまるく まん丸に

どこもかしこも まるくまん丸

 

「丸くなれ、丸くなれ」と歌いながら、笑顔の仏像を彫り続けた木喰行道ですが、それはみんなに仲良く笑顔になってほしいからに他なりません。

 

我々もやさしい心、ま~るい心を持ちたいものです。

 

 

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