『元旦は 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし』
とんちで有名な一休さんは、お正月にこの言葉を唱えながら、ご用心!ご用心!と、町中を歩き回ったそうです。手には髑髏のついた杖を持ち。
「お正月だろうと普通の日だろうと、一日一日生きていくのは変わらない。どんな日であろうとも一生懸命生きなさい」と一休さんは教えてくれているのです。
いま、我々はコロナによって苦難の時代を歩んでいます。連日放送される悪いニュース、テレビや新聞によって心の不安があおられます。しかし、あまり情報に流されないようにしなくてはなりません。どんな時でも一日一日を生きていくということは変わらないのです。
『コロナ禍も 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし』です。
どんな時でも一生懸命に生きる。
最大限の注意はしつつも、心が不安に飲み込まれないように注意しましょう。
ご用心!ご用心!です。
一休さんは亡くなる直前、あるお弟子さんに「この先、どうしても困ったとき、苦しいときがあれば、これを開けなさい」と一通の手紙を残されたそうです。
数年後、そのお弟子さんが本当に困り果て、手紙を開けました。
中にはこう書かれていたそうです。
『心配するな、大丈夫、なんとかなる』
なんと素晴らしい言葉でしょう。
お弟子さんはきっと救われたと思います。